氷食尖峰 (ひょうしょくせんぽう) とは、氷河の侵食作用によってできた尖った地形のこと。ホルン(角の意)とも言われる。

概要

山頂部が鋭く尖ったピラミッド型の岩峰を指し、高山で見られる。氷河により谷が削られてできた圏谷が、複数方向から山を削ってできる。ウィリアム・モーリス・ディヴィスの地形の侵食輪廻では、壮年期に分類される山地で見られる。

遠方からでも判別できる地形であるため、登山者にとっては良い目印となるが、登頂する場合の難易度は高い。

形成

山体に近接する氷河は、椀の底のような形状のカールを形成する。氷河が流下し回転しながら、中央から末端では融解凍結により底部を削り、側壁付近では下降する動きによって引き離され(岩盤に達するほどの深いクレバスを生じ)底部の岩盤の剥ぎ取りや破砕作用が働き、半球状のカールが作られる。カールの成長すると挟まれた側壁や稜線が鋭く切り立つようになる。3つ以上のカールが取り囲むと氷食尖峰(ホルン)となり、氷河地域ではよく見られる形状である。複数面で囲まれた頂部は、面に対応するカールがあったことを示すもので、3 - 4のカールによるホルンが多い。

代表例

脚注

関連項目

  • 氷食
  • 圏谷

外部リンク

  • 日本の典型地形 氷食尖峰 - 国土地理院

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