新編武蔵風土記稿』(しんぺんむさしふどきこう)は、文化・文政期(1804年から1829年、化政文化の時期)に編まれた武蔵国(御府内を除く)の地誌。

昌平坂学問所地理局による事業(林述斎・間宮士信ら)で編纂された。1810年(文化7年)に起稿し、1830年(文政13年)に完成した。全265巻。

概要

地誌取調書上を各村に提出させたうえ、実地に出向いて調査した。調査内容は、自然、歴史、農地、産品、神社、寺院、名所、旧跡、人物、旧家、習俗など、土地・地域についての全ての事柄にわたる。新編とは、古風土記に対して新しいという意味で付けられている。

洋装活字本には、次の三つがある。一つに、 内務省地理局が編纂し、まとめて1969年(昭和44年)に歴史図書出版社が発行したもの(全8冊)がある。また、大日本地誌大系刊行の一環として、雄山閣から1957年(昭和32年)に発行されたもの(全13巻)がある。その他に、 地域を東京都区部(1982年)・三多摩(1981年)・埼玉(1981年)などの地区別に分けて、千秋社から発行されたものもある。

昌平坂学問所地理局によるこの事業では『新編武蔵風土記稿』の他に、1830年(文政13年)に起稿し1842年(天保13年)に完成した『新編相模国風土記稿』(全126巻)も編纂された。

目次

  • *:(附持添新田)
  • :(附新田)

脚注

参考文献

  • 重田正夫,白井哲哉 編『『新編武蔵風土記稿』を読む』さきたま出版会、2015年1月15日。ISBN 978-4-87891-415-7。 
  • 蘆田伊人 編集校訂、根本誠二 補訂『新編武蔵風土記稿』 第1巻 - 第12巻,索引篇(第2版)、雄山閣〈大日本地誌大系 7 - 18〉、1996年6月。ISBN 4639000170。 
  • 蘆田伊人 編「巻ノ103多磨郡ノ15」『大日本地誌大系』 第9巻 新編武蔵國風土記稿5、雄山閣、1929年8月、212頁。NDLJP:1214850/114。 

外部リンク

国立国会図書館デジタルコレクション『大日本地誌大系』第5巻-第15巻、第35巻

  • 新編武蔵風土記稿 1 [1] 巻20まで
  • 新編武蔵風土記稿 2 [2] 巻50まで
  • 新編武蔵風土記稿 3 [3] 巻72まで
  • 新編武蔵風土記稿 4 [4] 巻92まで
  • 新編武蔵風土記稿 5 [5] 巻107まで
  • 新編武蔵風土記稿 6 [6] 巻126まで
  • 新編武蔵風土記稿 7 [7] 巻147まで
  • 新編武蔵風土記稿 8 [8] 巻170まで
  • 新編武蔵風土記稿 9 [9] 巻192まで
  • 新編武蔵風土記稿10 [10] 巻214まで
  • 新編武蔵風土記稿11 [11] 巻239まで
  • 新編武蔵風土記稿12 [12] 巻265まで

関連項目

  • 風土記
  • 新編会津風土記
  • 御府内備考

大日本地誌大系、新編武蔵風土記稿、全12卷揃 by メルカリ

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